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不妊=女性とは限らない、男性不妊の夫と乗り越えた偏見と重圧

不妊=女性とは限らない、男性不妊の夫と乗り越えた偏見と重圧

「子供が欲しい」というのは、結婚した夫婦のほとんどが思う自然な願望ですが、年々不妊で悩む夫婦が増えています。

不妊は妊娠を望んでいる夫婦が結婚後1年以上経っても妊娠できない状態のことをいいます。

かつて、私には不妊で苦しんだ時期があります。結婚後4年間妊娠できなかった私は「どうして子供ができないの?」という周囲からの何気ない一言に傷つき、辛い日々を送っていました。

しかし、夫のある言葉で自分の心がふっきれ、毎日の生活を楽しみ始めた頃、自然に妊娠することができたのです。

「どうして子供ができないの?」周囲の言葉に傷ついた私

私は18年前、韓国人の夫と結婚して韓国で暮らし始めましが、異国での生活は大変なことばかりでした。頼りの夫は仕事が忙しく、夜遅くに帰宅する毎日。私は言葉や文化、食生活などの違いに葛藤し、いつもイライラしていました。

その上、結婚して1年が経っても妊娠できませんでした。儒教文化の韓国では、女性は結婚したら子供を産むのは当然という考えが根強く残っています。結婚2年目になると「まだ子供ができないの?」「どうして?」と韓国の友人に会う度に言われました。夫や姑は体があまり丈夫ではない私に原因があると言わんばかりに、妊娠しやすくなる韓薬を勧めてきました。

結婚して2年が過ぎた頃、夫と産婦人科へ行き検査を受けたところ、夫の精子の数が少なく運動率も低下していると言われました。私もショックでしたが、夫はもっと衝撃を受けた様子でした。

今まで「日本人の嫁は子供もできない」などと周囲の人に言われてきたことが思い起こされ「どうして子供ができないと、女性ばかりが責められるんだろう」と腹が立ちました。夫や姑の顔を見るのも嫌になった時期もありました。

 

結婚3年目、今度は私が男性不妊の夫を傷つけてしまう

 

 

検査結果を聞いた姑もショックを受けた様子でした。その後姑は私に何も言わなくなりましたが、周囲の人たちからは相変わらず「まだ?」「どうして?」と言われ続けました。韓国人は日本人よりも人間関係が近く、プライベートなことを遠慮なく聞いてくるところがあります。それが日本人の私からすると「大きなお世話」としか思えず、ストレスは積み重なっていくばかりでした。

 

結婚して3年が経ったある日、ついに我慢して押さえてきた私の感情が爆発し、夫にひどいことを言ってしまったのです。

 

「子供を作れる人はいいよね~。うらやましい。私なんか一生妊娠できないよ」 

 

普段は温厚な夫ですが、この時は「だったら、子供を作れる男と結婚したらいいじゃないか」と言い捨て、家を出て行ってしまいました。我に返って「しまった」と思いました。辛い思いをしているのは私だけじゃないのに、私よりもっと辛い思いをしているのは夫かもしれないのに、ひどいことを言って傷つけてしまった・・・と自己嫌悪に陥りました。

 

きっかけは夫の言葉、子供を持つ考えから自由になれた

 

夫はしばらくしてから帰ってきましたが、話しかけても返事をしてくれません。気性が激しいといわれる韓国人のなかでも夫は穏やかな性格で、海外生活に馴染めない私を理解しようと努力してくれていました。そんな夫を傷つけてしまったことが申し訳なく、私は泣きながら謝りました。

周囲の人から「どうして子供ができないの?」と言われ続け、ストレスが溜まって暴言を吐いてしまったことを説明すると、夫はやっと口を開いてくれました。

 

「君がストレスを受けるのは理解できるけど、暗い顔して生きててもどうにもならないじゃないか。

俺は子供がいなくても、君と二人で仲良く暮らしていきたいんだ」

 

夫も泣いていました。

夫と本音をぶつけ合って話をしながら、私は自分の心がふっきれていくのを感じていました。

 

もう周囲の人から何を言われようと気にしないようにしよう。

周囲の人の言葉より彼との生活の方が大切だ。

 

そう思いました。

 

時間が経つにつれ、周囲の人も子供のことはあまり言わなくなっていきました。

それから1年程経った頃、私は自然に妊娠することができたのです。

 

【ポイント】子供を持つことより、重要なこと

 

夫とのこの経験を経て、私が気づいた重要なこと、それは、

 

「子供を持つことも重要、でも、人生のパートナーである夫とのつながりや信頼関係が一番大切」

 

ということでした。

 

【ポイントまとめ】

・子供を持つことも重要、でも、人生のパートナーである夫とのつながりや信頼関係が一番大切 

不妊治療にかかる年数と費用の平均、助成金について

日本産婦人科学会によると「不妊」とは、妊娠を希望する夫婦が結婚後1年経っても妊娠できないことをいいます。日本では約40万人以上の夫婦が不妊検査や治療を受けたことがあるといわれています。

 

不妊治療をしている年代は35~39才が一番多く、次に多い年代が40~44才、30~34才と続きます。

 

不妊治療にかける年数や費用は治療法や治療期間、医療機関によっても違いますが、平均的な年数は2年、費用は100万~200万円が最も多いといわれています。

 

厚生労働省では、不妊治療にかかる負担を減らすために、助成金を支給する制度を設けています。しかし、助成金はすべての治療に適応されるわけではなく、助成対象として特定不妊治療に指定されている体外受精や顕微授精などの治療を受けた場合のみ適応されます。また、助成金には治療回数や所得などの条件があります。助成金の申請は自治体で受け付けており、助成金で治療を受ける場合は自治体で指定されている医療機関で治療を受けることになります。

 

【不妊とは】

妊娠を希望してから1年を経過しても妊娠しない状態のこと

 

【不妊治療をしている主な年代】

一番多い・・・35~39才

次に多い・・・40~44才、30~34才

 

【不妊治療にかかる年数と金額】

平均年数・・・2年

平均金額・・・100万~200万

 

参照:日本産科婦人科学会「不妊関連」

http://www.jsog.or.jp/public/knowledge/funin.html

参照:日本生殖医学会「平成25年 不妊症Q&A」

http://www.jsrm.or.jp/document/funinshou_qa.pdf

参照:厚生労働省「不妊に悩む夫婦への支援について」

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000047270.html

 

同じ目標に向かって、パートナーと共に前に進もう

 

 

私も不妊で悩んでいた時期は、先が見えず孤独な気持ちで過ごしていました。まるで暗くて長いトンネルの中にいるようでした。私の場合は夫と本音で話し合ったことで自分の気持ちが変わり、前向きになることができたため、道が開けたように思います。

当時は本当にやれるだけの事をやり、病院での治療はもちろん、ライフスタイルの改善に徹底して取り組むなど、精神的にも肉体的にもできることはすべてやりました。何より周囲の重圧があり、精神的に厳しい時期を過ごしました。

 

不妊は、人によってケースは違いますが、同じ目標に向かうパートナーと共に前に進もうとすることが一番大切だと思います。考えていた方向と違っても、時間はかかっても、パートナーと二人で納得する生き方が見えてくるのではないかと思います。

 

すびんおんま

すびんおんま

夫(50代)妻(40代←私)娘(12才、中1)会社員夫と専業主婦妻(日本語の家庭教師や翻訳などの在宅ワークをしている)。思春期真っ只中の娘と毎日、悪戦苦闘している。

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